射手座とキロン〜私たちはみんな孤児なのかもしれない

射手座の季節が深まっています。

射手座はポジティブな旅と知恵のサインですが、

傷と癒やしを表す小惑星キロンとも深い関係があります。


射手座は下半身が馬で上半身が人のケンタウロス族の姿。

キロンはその中でも特に秀でた賢者です。


キロンはケンタウロス族特有の好戦的なところがなく、

傷と癒やしを司り、神と人の世界を媒介します。


キロンがなぜ

そのような賢者になったのか。

それは彼が「親から見捨てられ、神に教育された」

出自を持つからではないかと思います。


彼は人間である母と神である父の間に生まれた子どもなのですが、

どちらからも受け入れられずに養育拒否されます。

そして太陽神アポロンと月の女神アルテミスの教育を受けて、

類まれな賢者となるのです。


そして後々、キロンは天に上げられて

射手座になったと言われています。


この、実の親に養育を拒否されて地上的な基盤を持てなかったことが

キロンに知恵を持たせ、天地を媒介する力を与えたのだと解釈してもいいと思います。

そして血の繋がった親からではなく、

高次の存在である太陽と月の神から知恵を授かったことで

特別な存在になります。

すべての人は、

本当に自立して知恵を持とうとすると

「孤児である自分」に気づくのかもしれません。

生まれた家族や環境とは切り離されたより大きな自分に。


その気づきには癒やしもあるけれど

人であるからには寂しさや傷も体験せざるを得ないのだろうと思います。

今、キロンは牡羊座にあり、射手座の天体と調和していきます。


牡羊座のキロンはアイデンティティの傷と癒やしを表します。

「私は誰なのか?」を問いかけ、

傷を通してより大きな自分を発見させようとします。


ひとつ前の投稿で、「切る」というのが風のエネルギーの一側面だと書きましたが

この射手座の季節にはそういう大きな切り替えや切り離し、

視点の変換を感じています。

私たちは自立しようとするときに

なにか大きな切り離しを経験するのかもしれません。



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星と香りのStudio Tipi

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